部活の引退試合の話。

なんか眠れないし,丁度深夜だし,あまりしないような昔話をしようかと。まぁ,ブログとして残すと真昼間に読めるんですけどね。

 

 

自分,中学の時はサッカー部だったという話は何度かしましたね。特別強いわけでもなく,かといって糞雑魚ってほどでもない中学。

総体でしたっけ? 基本的に中学の運動部は6月くらいにあるこの大会を最後に引退をします。

市内で勝ち進めば夏休み前くらいまで,さらにそこでも勝ち進めれば2学期(?)まで……ってやつです。

僕の中学サッカー部は小学生の頃のスポーツ少年団からずっと市内では1位でした。中学2年生になってからの新人戦でも。

 

しかし,ここにきてその立場は危ういように見えていた。市内の他校との練習試合ではあまりいい結果は出ていなかったような気がする。顧問は中3になって変わって,素人みたいなのが来た。一応外部コーチ(近所のサッカーを昔やっていて現救命救急士のおっさん)はいたけど,来るのは週に1回程度。

 

と,こんな話をしたいわけではない。話がそれていた。

 

 

結論から言うと,僕は勝負事が嫌いだった。「勝つために勝つために」って感じの人がなんか嫌いだったし,特に嫌だったのが下級生がメンバーに入ってくることだ。

 

 

大会の登録メンバーは18人。当時の中学3年のサッカー部員はちょうど18人だった。下級生にはうまいやつが何人かいた。さらに3年のサッカー部員の中には中学に入ってからサッカーを始めた初心者もいて,下級生が彼らを押しのけてベンチ入りしてくることは間違いなかった。

 

それは僕も例外ではなく,一応試合には出ていたものの,後半の途中でいつも交代させられるようになっていた。

このまま行けばスタメンを落ちるのも時間の問題だった。

 

 

そんな中迎えた総体。中学からの初心者はベンチを漏れた。僕もいつものように,後半の途中で交代。

 

結果から言うと残念なものだった。練習試合ではあまり調子が良くなくても,本番なら小学4年のころから市内で負けなしだったし,余裕だろうと舐めていたのかもしれない。

ベスト4くらいで負けた。

 

 

 

普通ならこれで終わるのだが,当時は別の大会が残っていた。これが8月にあった。なんかの大会のプレーオフがあった。

 

 

 

ここで,ベンチに入れなかったメンバーや,仲のいい部員たちから,最後の大会は3年生で戦いたいというような声が挙がった。僕もそっち派だった。おそらく次の大会ではスタメンではないかもしれないと恐れていたからだろう。

それに,負けるにしても仲のいいみんなで綺麗に終わりたかった。最後の大会なのだから3年生全員が試合に出る,仲良しサッカーがしたかった。

 

 

しかし,一部のまぁ俗にいうDQNみたいなメンバー (これがまた下級生と仲のいい) は一番強いメンバーでやりたい。勝ちに行く。と言い張った。

 

まぁ当然の意見だったと思う。チームは2つに割れた。

 

 

中学から始めたからといって,3年間ずっと練習をして来たから下手糞なわけではない。

本当にみんなすごく練習をしていた。僕みたいなサッカーが特別好きではない奴と比べて。休日は自主練をしていたっぽいし,リフティングだけならチームで1番できるようになってるやつもいた。短距離の足の速さならチームで1, 2番のような人だっていた。

 

 

まぁ,最終的に決めるのは練習を見てきたコーチだ。そんな声が挙がっていることは耳に入っているのだろうけど。

 

 

そして,どうなるかわからないまま試合の日を……。

 

 

僕はその朝になってすごく憂鬱な気分になっていた。正直サッカーが特別好きなわけではない。練習だって,部活の時間だけやってただけだし。

 

自分よりサッカーを好きな人が,試合に出たいって思ってる人に席を譲ってあげてもいいんじゃないかって。

 

実際そんなことは建前で,最後の大会で自分がスタメンから外れたらかっこ悪いとかそんなことを考えていたと思う。

 

 

その日,僕は体調が悪いと言って家に引きこもった。あの日,日が暮れるまで眺めた自室の窓の隣に茂っていた木の景色は今でも頭に残っている。いつもと同じ木なのになんだか残っている。

 

 

 

結果だけ聞いた。結局いつものように下級生をメンバーに入れながら戦ったらしい。試合には負けて,次の日の試合の結果がどうであれ敗退となった。

明日の試合が引退試合と決まった。

 

 

 

次の日,親は僕が何かしら部活に対して悪いイメージを持っていることを察していたのだろうか,休もうとした僕に対して「どうせ今日で終わりなんだから,顔くらい出せ」といって送り出した。

 

 

メンバーと顔を合わせるといつもと変わらず,「お! 元気になったか?」という感じであいさつを交わした。

 

 

 

最後のメンバー発表は簡潔だった。

「お前たちで決めていい」

 

 

相談はすぐに終わり,3年生全員丁度18名がそのままメンバーになった。

僕はまだ体調が悪いといって,その日の試合に3年生の中で唯一出場することはなかった。

 

 

 

なんか心残りであの頃の記憶がたまにフラッシュバックする。こんな眠れない夜には特に。

なんかあの日の空気はすごく嫌な色がしている。当時はうまく立ち回っていたと思うんだけどなぁ。後になって考えると,あの日いろいろな人からすごく痛く突き刺さる視線を受けていたのではないかと思えてきて胸が痛い。

 

 

皆で大会に出て結構いい結果を残した1年生大会のころはすごく綺麗な色の思い出で残っているはずなのに。