すごいぞ! 具体的なことが言えるわけじゃないんだけど、今の自分はすごいんだ! 脳が一気に活性化されている感覚。スポーツ選手だったらドーピングを疑われて失格。
何言ってるんだ。それより、活性化されているんです。どばどばって、言葉が浮かんでくる。もう頭の中で言葉という弾を装填したマシンガンがずっと撃たれている状態。この頭の中のものをすべて音にして出せたら、芸能人顔負けのマシンガントークができるよ。
でも、実際声にして出そうとすると詰まっちゃうんだけど、えっと、えっと、あの~って。これってどういうことなんだろうね。自分の口が自分の脳のスピードに追い付けていないってこと? 「思考を加速しろ」ってよく言うけど、僕の場合、「口を加速しろ」だね。
あ~、今の口では間に合わない。誰か新しい口を僕に移植してくれ~。
まぁ、こう文字を絶えずタイピングしているんだけど、これも脳には追い付いてないよね。だって、単語をタイプするときに、タイプが遅すぎるから、頭の中ではその言葉を3回くらい繰り返してる。
ん? 言ってることがよくわからない?
しょうがない。具体的に例を使って言うとだね、“マグカップ”ってタイピングしようとしているときに頭の中では「まぐかっぷまぐかっぷまぐかっぷまぐ」っていう状態になっているの。
するとだね、マグカップの後に控えていた言葉たちがどこかに飛んでいっちゃうんだよ。ほんと、世界中の日本語を読める誰もが笑えるような面白い事であっても、タイピングの遅さとか、口の回転の限界とかのせいで消え去っちゃうんだよ。人類の大きな損失だよこれ。
もしかしたら、マグカップの後に続いていた、ある言葉が世の中の秘密を解き明かすキーワードになったかもしれないじゃん。
というわけで、早く思考をすべて言語化してくれる装置を開発してください! もう開発って進んでいるのかな? SF小説ではよく見るよね。あれ、長谷敏司の『あなたのための物語』だっけか、あれにそういう装置出てきたよね。
脳と脳をつないで思っていることを全部伝えられるんだっけか? それで技術とかも伝承できるっていう装置だったと思うんだけど。
技術を伝承と言えば、アニメ『無彩限のファントム・ワールド』にもこういう話出てきたよね。舞先輩の記憶を晴彦がもらって、格闘技を使えるようになった話。あれはいい話だった。
具体的にどこがよかったかって聞かれるとまた言葉にしづらいんだけど……。そう、こういう自分の感情とか思いをうまく伝えられないときに必要なんだよそういう装置は。
絶対需要あるよね。
「人が想像するものは、必ず人が実現できる」だっけ? 名前を忘れちゃったけどSF小説家の名言。
えっと、どういう話だったっけ? そうそう、インスピレーションがどばどばー!っていう話だったよね。
なんだか、思考の速度が遅くなってきたよ。
いっこく堂風に言うと「あれ、(あれ)思考が(思考が)遅れて(遅れて)やってくるよ(やってくるよ)」
インスピレーションか。さっきの勢いはなんだったんだろう。いろいろできる気がしたのにな。
今、これで1266字なんだけど、覚醒状態って1266字しか持たないってことなのかね。タイマーをちらっと見たら書き始めて22分。1日ブログには30分ってきめてるから後8分は書き続けなきゃ。
別にそういうルールがあるわけじゃないけど、後8分くらいを持たせることができなくて何がカリスマブロガーなんだ! ってね。
そう、ここは文字の世界というホームグラウンド! 口ではうまく話せない人もここなら勇者だよ!
8分がなんだ! 合コンだったら、女性の前で、しかも口を使って、うまく場を引っ張っていかなきゃいかないんだよ! リアルなマシンガントークをしなくちゃいけないんだよ。筆談するわけには行かないんだし。
あ、口を使ってって別にエッチな意味じゃないんだからねっ!
えっと、後1分くらいだろって思ったらまだ5分もあるよ。
でも、3分でさっきの部分を生み出すことができたんだよ。個人的に割かし面白いものを書けたって思うんだけど。
3分で生んだにしてはって意味でね。それに覚醒状態が終わっている時に書いたにしてはって。
え? 面白くないって? そんな、傷つくよ。そんな風に思われたらもう、翼の折れたエンジェルどころではなく、翼の折れてガラスのハートも割れたエンジェルになっちゃうよ。
「そこの翼の折れたエンジェル、僕と一緒に来ないか?」
「え? エンジェル?」
「おっと、君の美しさはまさに天使のようだったから。まさか、地上にこんなに美しい人がいたとは」
「きゃっ、嬉しい。私でよければ、あなたを天に導く、あなただけの天使になってあげましょう」
っていう会話をしてみたい。
と書いたところで30分だ。
お疲れちゃん。