「君とは初めて会った気がしない」という定番の言葉について。
自分、一応心理学を学んできていまして。現在進行形ですけど。
そんで、今年はついに卒論を書く学年ですよ。そう4年生。んで、そのテーマに沿った感じのちょっと役に立つお話を書こうかと思いますね。
自分の研究テーマは今のところ不気味の谷現象です。今のところというのは、まぁ、そのままの意味です。どうも扱うのが難しいテーマでもありまして、ちょっと暗礁に乗り上げかけています。
「不気味の谷現象って?」な人はwikiでも見といてください。
不気味の谷を扱った論文を結構読んできましたが、過去の実験に対して、私がどのようなアプローチをすれば革新的な、良い卒論となるか悩んでいるところなわけですよ。
話は少し飛んで不気味の谷現象で扱っているのは親和感というものなわけですね。親和感って日本人なら「あーあれね、親和感」みたいな感じで理解できるでしょ?
親和感は親和感ですよね。
で、ここまで来てもらえれば分かると思うんですけど、親和感ってなんじゃっていうのが難しいところなんですよ。
というわけで、最近はメインテーマから離れて、親和性についての論文をいくらか読んできました。
親和性≒熟知性なんですね。なんか自分的にはというか日本人的にはしっくりきませんが。そんで、親和性ていうのは、魅力と正の相関関係にあるものなんですよ。
これを合わせると、知っている人は魅力的ってことです。
いやいや、ちょっと話が超越しすぎました。
魅力的な顔について掘り下げますね。
有名なことですが、平均顔っていうのは魅力的な顔です。モーフィングして平均顔を作っていく際に、母数となる顔が増えれば増えるだけ魅力も高くなるという報告もあります。
で、これがなぜかっていう話に親和性と言いますか、熟知性が関わってクルっぽいんですよ。
平均顔っていうのは、言い方を変えれば特徴がないわけですね。特徴がないというか、どんな感じにも見えるんですよ。
つまり、自分の記憶の中の多くの顔に似ているような気がするんです。ということは、親しみがある、親和性が高い顔ってわけです。
親和性と魅力は正の相関を持っているので、結果的に魅力が高い顔となるのです。
少し応用すると、マスク美人っているじゃないですか? マスクしてると美人に見えるあれです。ユーチューバーとかのあれです。あれって、顔の情報が減っているため、親和性が高くなっているのかなって思うわけですよ。だから魅力も高いと。
それでは最後にタイトルを回収していきましょうか。
「どこかで会ったことあるよね?」というナンパに定番の言葉。こんな言葉使うのはフィクションだけ?
どこかで会ったことある気がする、っていうのは、なんとなく親和感を持ったということなんですよね。自分の記憶の中の多くの顔と似ているわけです。
つまりこのセリフは「君魅力的な顔だね」っていうことになるのかもしれませんね。